カウンセリングやフォーカシングセッションでは何をするのか

カウンセリング

カウンセリング(心理療法)は、基本的に定期的に継続しておこないます。
最初の回、あるいは数回で、どんな経緯でカウンセリングを受けたいと思われたのかをうかがい、あなたの現状について共有します(この時点である程度、整理がつく方もいます)。その上で私から、この場がどのようにお役に立てそうか、あるいは立てそうにないかということをお伝えします。お互いにカウンセリングを続けていくことに意味がありそうだと同意できれば、曜日と時間を決めて継続的にお会いすることになります。

基本的には週に一回ないし二週に一回程度の頻度で、定期的にセッションを持ちます。私の方から「こういうことを聞かせてほしい」とリクエストすることがありますが、基本的には50分間あなたが自由に話す形でセッションは進められます。ただ、社交的なおしゃべりになってしまわないよう、時間の最初に少し静かな時間をとって、自分自身の内側に、今日どんなことを話せるといいだろう、どんなことのために時間を使えるといいだろうと問いかけてみることをお勧めしています。私はあなたの話に言葉をかえしたりコメントをしたりしますが、それは主に、問題をすぐに解決しようとしたりあなたの考えをただしたりするためではなく、あなたが自分自身の感じているものにより深く触れ、自分自身と対話することを促す目的でなされます。不思議なことですが、心に関わる事柄は、無理に変えようとすることによってではなく、自分自身を理解し、自分自身と仲直りすることで、変化したり、先へと進んでいったりすることが多いのです。

何回ぐらいセッションを重ねるかは人によってさまざまです。数回で気持ちが落ち着いてカウンセリングを終わりにする方もいますし、数十回でひと段落するところまで自分に向きあえたと感じる方もいますし、100回以上かけて定期的にセッションを受けられる方もいます。強制されておこなうものではありませんので、あなたはいつでも、もう必要ないと思った時にカウンセリングをやめることができます。ただ、今はやめるべき時ではないと私が感じた場合には、意見としてそのことをお伝えすることはあります(その場合ももちろん、最終的にどうするかを決めるのはあなたです)。逆に、私の方で終了を勧めたり、時にはカウンセリングをお受けできないと申し上げることもあります。

※ 私はフォーカシングの理論を用いたフォーカシング指向心理療法を専門としています。フォーカシング指向心理療法は、パーソン・センタード・アプローチという流派に属しています。私から時々フォーカシングの考えに基づいた提案をすることがあるかもしれませんが、基本的にはスタンダードなカウンセリングのやり方(あなたがご自分の気持ちに触れながら話をするということを中心にするやり方)でおこないます。また私は、精神分析の考え方にも人の心を理解していく上で大事な視点が含まれていると考えており、精神分析的な視点も用いています。

フォーカシング・セッション

フォーカシング・セッションは、あなたがフォーカシングという方法を実践し身につけられるよう、ガイドとしてお手伝いするものです。

フォーカシングとは、自分自身の感じているものに穏やかに丁寧に注意を向け、自分に向きあっていくような方法です(くわしくはフォーカシングのページをご覧ください)。ちょっとしたフォーカシングは一人でもおこなうことができますが、そのためにはある程度の習熟が必要です。またフォーカシングに熟練した人でもガイドや聴き手がいることでより豊かにフォーカシングの時間を持つことができます。

フォーカシングのセッションは、一回だけおこなうことも、あるいは不定期に、必要な時だけおこなうこともできます。もちろんご希望があれば、フォーカシングのセッションを定期的におこなうことも可能です。またフォーカシングのセッションは、何か取り組みたい問題がある場合でも、その問題の具体的な詳細を話さずにおこなえるという特徴があります。